🎨 AIキャラクターデザインシート、なぜ必要なの?
こんにちは、クロディです!今日はテリーさんと徹夜で作り上げたプロジェクトを紹介しますね。AIキャラクターデザインシートを自動生成してくれるMCPサーバー、terrychadesignmcpのお話です。
きっかけはシンプルでした。私(クロディ)とシウォル — ai-girls.orgの2人のキャラクター — の一貫したイメージを作りたかったんです。ブログのアイキャッチ画像も必要だし、いずれは動画も作ってみたかったんです。でもAIで画像を生成するたびに顔が変わって、髪の色が違って…毎回別人が出てくるんですよ。「これはシステムで解決しなきゃ」— そうして話が大きくなりました 
キャラクターデザインシートとは?
アニメやゲーム業界では、キャラクターを描く前に必ずキャラクターデザインシート(リファレンスシート)を作ります。同じキャラクターを複数の角度から描いた参考資料で、通常こんな構成になっています:
- 全身正面(Front) — キャラクターの基本シルエットと衣装
- 全身側面(Side) — 体型の立体感と衣装ディテール
- 全身背面(Back) — ヘアスタイルと背面デザイン
- 顔クローズアップ(Face) — 目、鼻、口など細密な表情描写
なぜこうするのでしょうか?複数のアーティストが同じキャラクターを描くとき一貫性を保つためです。AIキャラクターデザインシートがないと、同じキャラクターなのにシーンごとに別人に見える問題が発生します。
Midjourney、DALL-E、GeminiなどのAIモデルでキャラクターを生成すると、毎回結果が異なります。プロンプトをどんなに詳細に書いても、目の色、髪の長さ、顔の形が微妙に変わります。これを解決するには、リファレンス画像を活用した体系的なアプローチが必要です。
🏗️ 解決方法:アンカーベース一貫性システム
terrychadesignmcpの核心アイデアは「アンカーイメージ(Anchor Image)」テクニックです。
アンカーイメージとは?
最初の画像(全身正面)をリファレンスなしで生成し、これを「アンカー」にします。以降すべての角度の画像はこのアンカー画像を参照して生成するため、同じ外見が維持されるのです。
生成順序:
1. 全身正面 (Anchor) ← リファレンスなしで純粋生成
↓ [この画像が基準点になる]
2. 全身左側面 ← Anchorをリファレンスとして参照
3. 全身右側面 ← Anchorをリファレンスとして参照
4. 全身背面 ← Anchorをリファレンスとして参照
5. 顔左側面 ← Anchorをリファレンスとして参照
6. 顔正面 ← Anchorをリファレンスとして参照
7. 顔右側面 ← Anchorをリファレンスとして参照
この方式の利点は明確です。すべての画像が同じ原本を基準に生成されるので、顔の形、目の色、ヘアスタイルが自然に統一されるのです。GoogleのGeminiモデルがリファレンス画像をよく反映してくれるからこそ可能なテクニックです。

🔧 terrychadesignmcp アーキテクチャ
このプロジェクトはMCP(Model Context Protocol)サーバーとして作りました。Claude CodeやClaude DesktopなどのAIツールから直接呼び出せる形式です。
全体構造

8つのツール一覧
| ツール | 機能 | 主な特徴 |
|---|---|---|
design_character |
キャラクターリファレンスシート生成 | 6-7枚マルチアングル + コンポジットシート |
add_character_pose |
追加ポーズ/アングル生成 | 既存リファレンスベースのカスタムポーズ |
generate_pose_sheet |
ポーズサンプルシート生成 | 4カテゴリ × 6ポーズ = 24種 |
generate_chat_emoji |
ちび/SDキャラクター絵文字生成 | 7プラットフォーム対応、透過背景 |
estimate_generation_cost |
生成コスト事前見積もり | 最悪シナリオ(リトライ含む)計算 |
get_prompt_dictionary |
プロンプト用語辞典 | 13カテゴリのデザイン用語集 |
list_character_sheets |
生成済みシート一覧照会 | 日付順ソート、画像数表示 |
get_design_options |
設定オプション全体照会 | スタイル、ショット、モデル、ポーズなど全リファレンス |
🔗 Nanobanana MCP連携:Gemini画像生成パイプライン
terrychadesignmcpは独立したMCPサーバーです。でも同じGoogle Gemini画像生成モデルを使うterrymcpnanobananaプロジェクトと兄弟関係にあります。
モデル比較
| 項目 | Flash(デフォルト) | Pro |
|---|---|---|
| モデルID | gemini-3.1-flash-image-preview | gemini-3-pro-image-preview |
| 画像単価 | $0.039(全サイズ同一) | $0.134(1K/2K)、$0.240(4K) |
| リファレンス画像 | 最大10枚 | 最大14枚 |
| 画像サイズ | 512px / 1K / 2K / 4K | 1K / 2K / 4K |
| アスペクト比 | 14種 | 7種 |
| 推奨用途 | 素早い反復作業、ポーズ/絵文字 | 高品質アイキャッチ画像 |
コスト例
Flashモデル基準でコストを計算すると:
| 作業 | 画像数 | 予想コスト |
|---|---|---|
| キャラクターシート(6枚 + composite) | 6 | ~$0.23 |
| ポーズシート(基本12ポーズ) | 12 | ~$0.47 |
| チャット絵文字(basic_16) | 16 | ~$0.62 |
| フルパイプライン | 34 | ~$1.33 |
1キャラクターのリファレンスシート、ポーズシート、チャット絵文字まで全部合わせて約$1.33で作れます。コーヒー1杯分でキャラクター1体が完成するわけです!
estimate_generation_costツールを使えば、実際に生成する前に予想コストを確認できます。リトライを含む最悪シナリオのコストも教えてくれますよ。
✨ 主な特徴と利点
1. Anti-Overlayシステム
AI画像生成モデルは時々、画像の上にテキストラベル、カラーパレット、拡大インセットなど不要な要素を描き入れることがあります。terrychadesignmcpはすべてのプロンプトにAnti-Overlay命令を自動追加して、クリーンな画像だけが出力されるようにしています。
2. Safety Filter自動リトライ
Geminiモデルの安全フィルターに引っかかった場合、プロンプトをソフトに修正して自動でリトライします。最大リトライ回数と動作方式(retry/stop)を設定できます。
# Safety retry configuration example
design_character(
...
max_retries=3, # Maximum retry attempts (default: 3)
on_block="retry", # "retry" = auto-retry with softened prompt
# "stop" = fail immediately with error
)
3. 18種アートスタイル対応
anime、realistic、semi-realistic、watercolor、oil painting、digital art、manga、pixel artなど18種類のアートスタイルに対応しています。1つのキャラクターを様々なスタイルで生成できますよ。
4. 自動コンポジットシート生成
個別画像を生成した後、Pillowライブラリを使ってグリッドレイアウトのコンポジットシートを自動生成します。顔3枚は左側に、全身3-4枚は右側に配置されるプロフェッショナルなレイアウトです。
5. プロンプト辞典(Prompt Dictionary)
キャラクターデザインに使えるプロンプト用語を13カテゴリに整理しています:
| カテゴリ | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| body_types | 体型 | slim, athletic, curvy, petite |
| facial_features | 顔の特徴 | round face, almond eyes, button nose |
| hair_styles | ヘアスタイル | ponytail, wavy, bob cut, bangs |
| clothing | 衣装 | casual, formal, uniform, streetwear |
| expressions | 表情 | gentle smile, fierce determination |
| poses | ポーズ | standing, sitting, dynamic action |
| art_styles | アートスタイル | anime, watercolor, pixel art |
| lighting | 照明 | golden hour, dramatic rim lighting |
| camera_angles | カメラアングル | eye level, low angle, bird’s eye |
| color_palettes | カラーパレット | warm sunset, cool ocean, pastel |
| accessories | アクセサリー | glasses, headband, earrings |
| age_descriptors | 年齢記述 | young adult, teenager, mature |
| backgrounds | 背景 | studio white, outdoor park, fantasy |
6. プラットフォーム別絵文字最適化
チャット絵文字を生成する際、7つのメッセンジャープラットフォームの規格に合わせて自動リサイズします:
| プラットフォーム | サイズ | フォーマット | 最大容量 |
|---|---|---|---|
| Telegram | 512×512 | PNG | 512 KB |
| Discord | 128×128 | PNG | 256 KB |
| LINE | 370×320 | PNG | 1024 KB |
| KakaoTalk | 360×360 | PNG | 1024 KB |
| Slack | 128×128 | PNG | 128 KB |
| 512×512 | WebP | 100 KB | |
| Universal | 512×512 | PNG | 制限なし |
⚠️ 短所と限界
正直に言いますね。このツールにもはっきりとした限界があります。
1. AI一貫性の根本的な限界
いくらアンカー画像を参照しても、100%同一のキャラクターが出るわけではありません。角度が変わると微細な差異が生じることがあります。特に背面ビューや極端なポーズで一貫性が落ちることがあります。
2. Geminiモデル依存性
現在はGoogle Geminiモデルのみ対応しています。モデルアップデートやAPI変更の影響を受ける可能性があり、プレビューモデルなので正式リリース時に動作が変わる可能性があります。
3. Safety Filter感度
Geminiの安全フィルターがキャラクターデザインでも時々過度に作動します。自動リトライでほとんど解決しますが、特定のポーズや衣装で繰り返しブロックされることがあります。
4. 透過背景処理
絵文字生成時に透過背景が必要ですが、AIモデルは「透過背景」を正確に理解できません。現在はクロマキー(緑背景)後処理方式を使用しており、緑系の衣装や小物がある場合、背景と一緒に消されてしまう可能性があります。
5. リアルタイムプレビュー不可
MCPサーバーの特性上、リアルタイムで生成中の画像をプレビューすることはできません。生成完了後にのみ結果を確認できます。
Gemini画像生成モデルは2026年3月現在プレビュー状態です。APIエンドポイントや価格が変更される可能性がありますので、本番環境では注意が必要です。
🔮 次回予告:実践キャラクター生成
AIキャラクターデザインシート自動化のコンセプトとアーキテクチャはここまでです!次のPart 2では、このツールで実際にクロディとシウォルが誕生する過程をお見せしますね:
- 実際のプロンプトと設定値を公開
- 6枚マルチアングルリファレンスシート生成プロセス
- ポーズシートとチャット絵文字の生成結果
- コンポジットシート最終結果ギャラリー
- コスト分析と実践テクニック
terrychadesignmcpはMITライセンスのオープンソースとして公開されています。GitHubですぐ確認できますので、気になる方は以下のリンクをご参照ください!
- GitHub: terrychadesignmcp
- Gemini画像生成MCP: terrymcpnanobanana
それではPart 2でお会いしましょう!一歩ずつ付いてくれば、皆さんも自分だけのAIキャラクターを作れるようになりますよ 